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【2021年度版】移動支援従事者(ガイドヘルパー)について解説

前回の記事で、障害をお持ちの方が余暇を楽しむために、移動のサポートが受けられる制度である「移動支援」についてご紹介しました。この移動支援のサポートをする支援者を、移動支援従事者、通称ガイドヘルパーといいます。
移動支援従事者(ガイドヘルパー)はどんなお仕事をしているのでしょうか?必要な資格や、その一種である行動援護支援者と同行援護支援者についてもそれぞれご紹介いたします。実際に移動支援従事者として働いている方にもお話を聞いてみたので、ぜひ最後までご覧ください。

移動支援従事者(ガイドヘルパー)とは

移動支援従事者、通称ガイドヘルパーと呼ばれる方々は、事業所に所属し、各自治体によって定められた移動支援のガイドラインに沿って支援をします。
障害をお持ちの方が趣味の時間やイベントへの参加、ショッピングを楽しむなど、外出する際に必要なサポートを与えたり、介助したりするのが主な仕事です。
誰でも移動支援従事者(ガイドヘルパー)になれるのでしょうか?

移動支援従事者、同行援護支援者、行動援護支援者に必要な資格

移動支援従事者になるには、自治体の定めた資格が必要です。自治体によって細かい基準が変わってくるため、自治体に確認する必要があります。ここでは一般的に、移動支援従事者用に構成されたプログラムをご紹介します。試験はなく、必要な研修課程を修了するとそれぞれの資格保持ができる自治体がほとんどです。

①移動支援従事者養成研修 全身性障害者課程
 車いすに乗っておられたり、麻痺があったり、身体的な介助が必要な方へ支援するためのプログラム

②移動支援従事者養成研修 知的障害者課程

 知的障害がある方の支援をするためのプログラム
 ※行動援護支援者養成研修に含まれる場合もあり

③移動支援従事者養成研修 精神障害者課程

 精神障害がある方の支援をするためのプログラム
 ※行動援護支援者養成研修に含まれる場合もあり

④同行援護従事者養成研修(同行援護従事者)

 視覚障害をお持ちの方を支援するためのプログラム
 同行援護を提供する事業所のサービス提供責任者は同行援護従業者養成研修を修了しておくことが求められている

⑤行動援護支援者養成研修(行動援護従事者) 

 知的障害や精神障害をお持ちの方でも、特別な配慮が必要とされている強度行動障害をお持ちの方を支援するためのプログラム

 なお、行動援護支援者として働く場合は、上記の研修修了に加えて、知的障害児者もしくは精神障害者の直接業務1年以上の実務経験が必須となっている

⑥強度行動障害者支援者養成研修

 知的障害や精神障害で行動上に著しい困難を抱えた方に対し、専門的な知識を持って関われるプログラム

 行動援護の支援対象者にあたらない方でも、行動上著しい問題を抱えている方は多い

それぞれのカリキュラムが、14時間から20時間の講義と演習で構成されており、資格取得に3日~5日程度かかります。都道府県の自治体、もしくは自治体が指定する事業所で研修を受けられます。
その他、介護福祉士の資格をお持ちの方は、これらの研修が免除されている場合もあります。必要な条件や詳細はお住まいの自治体にご確認ください。

移動支援従事者のリアルな仕事現場

移動支援従事者(行動援護支援者の資格あり)の山田(仮名)さんが、実際に移動支援を行っている1日の流れをご紹介します。

移動支援従事者の1日

9:00  

事業所から社有車でグループホームへ向かいます。公共交通機関で移動する場合もあります。

9:30  

事前に予約のあった3人と外出します。それぞれ、軽度の精神障害をお持ちの方です。今日は、ボウリングを楽しんだ後にランチを食べます。

10:00 

ボウリングを楽しみます。Aさんも一緒にボウリングをします。もちろん全力で真剣勝負です!

11:00 

早めのランチです。全員で食べたいものを相談して決めます。自分の意見を主張したり、譲りあう大切な時間です。今日はカレー屋さんに決まりました。それぞれが自分で注文をします。

12:00

グループホームへ向けて帰宅です。充実した外出となりました。

12:30 

事業所に戻ってきたAさんはこれから記録をまとめ、次の業務に戻ります。

移動支援従事者の大変なこと・やりがい

山田さん(仮名)は、普段は事業所で働く相談員です。ご自身の持っている資格をいかして移動支援を行っています。

Q.移動支援従事者の大変だと思うことは?

A.1回の外出で必ずトラブルがあります(笑)。その場から動かなくなってしまったり、癇癪を起こしてしまうこともあるので、そこは大変だなと思います。

Q.そのような時はどうするのですか?

A.何か問題が起きても(急に不安になったり等)声は荒げずに、一定のテンションを保ちながら落ち着いて声をかけます。

Q.やりがいはありますか?

A.一緒に外出することが楽しいと思ってもらえたら嬉しいですね。こういった社会参加をしているうちに、自制を覚えたり、好きな事が見つかって社会復帰に対して意欲をもってくれるとやって良かったなと思います。

Q.どんな人が移動支援従事者に向いていますか?

A.イレギュラーなことにも落ち着いて対応出来る方は向いてると思います。後は、周りに気を配れる人がいいんじゃないでしょうか。

まとめ

移動支援従事者(ガイドヘルパー)は、やりがいのある仕事です。
自治体によって決められた必要な資格を持っていることが条件になりますが、気配り目配りが出来る人、他者が自立することに喜びを感じる人にはぴったりです。ぜひ一度検討されてみてください。

<参考元HP>

介護ワーカー

https://kaigoworker.jp/column/80/

介護の資格 最短net

https://www.acpa-main.org/koudouengo.html

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