自立をして一般企業に就職をしたいけれど、職場になじめるか不安。
自分が一般企業で働くにあたって十分に力を発揮できるか分からない。

こういった不安を抱えてはいませんか？

そんな時は、働く上で必要な知識やスキルのサポートが受けられる
就労移行支援を利用してみてはいかがでしょうか。

こちらの記事では、就労移行支援を利用するメリットや利用の流れ、
賃金に関することをわかりやすく解説いたしました。

1. 就労移行支援とは

　就労移行支援とは、一般企業への就職と定着をサポートするための事業です。65歳未満*1障害がある方や、一般的に就職が困難な方を対象としています。最長2年*2を期間として、実際に企業で働くとなったさいに必要な、ビジネスマナー等の知識を教わったり、パソコンや書類整理等も含めた様々な技能訓練を受けられます。
　就労移行支援事業所では、仕事に対する厳しさや楽しさ、緊張感を実際に感じられる雰囲気となっています。
また、知識や技能を身につけるだけではなく、自分に適した職場を見つけるサポートをハローワークなどと連携して支援をしてくれます。一般企業に就職をした後は、長く働き続けられるように、フォローアップをおこなってくれます。事業所によっては、事業所以外の場所での訓練や、企業研修がプログラムに組まれているところもあります。
就労移行支援事業所には、職業指導員、生活支援員、就労支援といった支援者の方々がいて、個人にあった支援を行ってくれます。

^{*1　一部要件を満たせば65歳以上も利用可能
*2　必要性が認められれば、最長1年で更新可能}

2. 賃金は支払われる？

結論からもうしあげると、賃金は支払われません*3。

こちら就労移行支援は、雇用契約を結んだ就職ではなく、（一般般企業に）就職をするために必要なスキルを身につけるための支援となります。ですから、賃金は支払われません。

^{*3　一部事業所では、支払われるところもあり}

3. 就労移行支援と利用するメリット

就労移行支援を利用する方は年々増加しています。
厚生労働省によれば、令和1年度において、就労移行支援を含む障害福祉サービスを利用して一般企業に就職した方は、就労移行支援が始まった平成25年と比べて17倍に増えたことがわかっています。

実際に令和2年の3月に特別支援学校を卒業して直接一般企業に就職した方が約7000人となっていますので、約3倍近く就労系障害福祉サービスでの支援を受けて就職していることになります。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/shurou.html

引用元：厚生労働省ホームページより抜粋

それだけ一般企業に就職する上で、必要なサポートが充実しているということではないでしょうか。特に、一般企業への就職に対して、心身や自分のスキルに対して不安が大きい方は利用することでその不安が解消できるでしょう。実際に就職した時の自分の生活をイメージしやすくなりますね。
就労移行支援事業所にいる支援員や相談員の方は定期的に面談を行い、相談にも乗ってくれます。

ひとりひとりにあわせた就職までのフォローや、就職してからのフォローアップもあります。

4. 就労移行支援を利用する際の流れ

地域によって多少違いはありますが、一般的に下記の流れでの利用となります。

利用するまでの流れ

1. 1.担当の相談支援専門員がいましたら、まずそちらに相談。いない場合はお住まいの自治体の福祉支援窓口にて相談。支援が受けられる事業所を探してもらう。
2. 2.いくつかの事業所を見学、可能であれば体験をおこなう。
3. 3.事業所を決め利用契約を結ぶ。

多くの事業所が、見学や体験をおすすめしています。
勇気を出して行ってみましょう！

利用がはじまってからの流れ

1. 1.就労相談をする。
2. 2.必要に応じて、短期訓練や長期訓練を行う。
3. 3.企業実習をする。
4. 4.求職活動をする。
5. 5.企業に就労する。
6. 6.長期定着を目指してフォローアップをうける。

短期訓練ではマナー研修や、パソコンや書類整理等の事務訓練、施設外の掃除や作業等の訓練を組み合わせて行い、
また長期訓練では「労務的作業訓練」と「事務的作業訓練」に分かれて能力を生かした訓練を行います。

5. まとめ

就労移行支援は、賃金こそ払われないものの、障害のある方が自立をして一般企業に就職をしたいと思った時に直面する様々な不安を解消してくれます。
就職に悩んだらぜひ一度お住まいの地域の障害福祉の担当課に連絡をしてみてください。

また自立した生活をお望みの方は、グループホームを利用して生活するのもおすすめです。
グループホーム探しでお困りのさいは、『みんなのグルホ』https://minnanoguruho.com/で検索してみてくださいね。